垂れ下がった鼻先にまで及ぶ鷲鼻の矯正 — 無プロテーゼ。骨を削るだけでは不十分な理由
2026. 8. 18.
鷲鼻と鼻先の垂れ下がりの両方がある鼻は、突き出た骨を削るだけでは改善が困難です。鼻筋のライン調整、鼻先軟骨の再配置、ストラット補強を組み合わせたプロテーゼなしの鷲鼻矯正症例を通じて、手術範囲を決定する基準についてご説明します。

重要ポイント
- 鷲鼻と垂れ下がった鼻先を併せ持つ鼻は、突き出た骨を削るだけでは解決しません。鼻筋の調整とともに鼻先の位置や角度を整えてこそ、全体の長さとバランスが調和します。
- 鷲鼻矯正では鼻先を支える力が弱いことが多いため、鼻先軟骨の間にストラットを立てて内部構造を補強する必要があり、これにより時間の経過とともに鼻先が再び垂れ下がるリスクを軽減します。
- 鼻筋の高さが十分にある場合は、人工プロテーゼを使用せず、ご自身の軟骨や組織のみを用いるプロテーゼなしで手術を進めることができます。
鼻筋の中央が突き出ており、鼻先が下垂しているため、鼻全体が長く見えていた患者様がいらっしゃいました。長く尖った輪郭のせいで、どこか暗く強い印象を与えてしまうことを気にされていましたが、実際にこのように段鼻(ワシ鼻)の矯正が必要なケースでは、全体的な印象が粗削りに見えがちです。
このタイプの改善は、突き出た骨を単に削るだけでは解決しません。鼻筋のラインを整えるとともに、鼻先の位置や角度を適切に設定して初めて、鼻全体の長さとバランスがぴったりと調和するためです。
本記事では、この症例をもとに、段鼻矯正においてなぜ鼻筋と鼻先を一緒に考慮しなければならないのか、そして無プロテーゼでの手術が可能となった条件について整理します。
01
なぜ段鼻矯正では鼻先を一緒に考慮しなければならないのか?
段鼻とともに鼻先が下を向いている場合、鼻が実際よりも長く見えてしまいます。突き出たハンプ(段)だけを削ると、鼻筋は低くなっても鼻先は依然として下を向いたままになり、全体のプロポーションが不自然なままになってしまうことがあります。
本症例では、2つのアプローチを同時に行いました。
- 鼻筋のライン調整 — 不均一に盛り上がっていたハンプ部分を滑らかに削り、鼻筋のラインを整えながら、顔全体のバランスに合った高さへと調整しました。
- 鼻先の向きの調整 — 下を向いていた鼻先は、軟骨の再配置と結紮(縛り寄せ)によって少し上向きへと方向を整えました。
構造を矯正したことで、長く見えていた鼻が短くなり、鼻筋から鼻先へと流れるラインが柔らかくなって、強そうに見えていた印象が大幅に和らぎました。
02
なぜ段鼻を削った後に鼻先が再び下がってしまうのか?
突き出た骨を整える段鼻矯正では、鼻先を支える力が弱く、鼻先がすでに下垂しているケースが少なくありません。もし鼻筋だけを整えて手術を終えてしまうと、時間の経過とともに鼻先が再び下がってしまうリスクがあります。
そのため、鼻先軟骨の間に頑丈なストラット(支柱)を立て、内部構造を補強して形状が長期間安定して維持されるようにすることが重要です。本症例でも、鼻筋ラインの調整とともに、自家鼻腔内軟骨を用いて鼻先にストラットを形成し、軟骨の再配置と結紮を同時に進めました。そのおかげで、術後の腫れが残っている状態でも、下垂していた鼻先がアップノーズになることなく自然で心地よい角度へと持ち上がり、段を解消した鼻筋となめらかにつながっていることが確認できました。同様のタイプの変化はビフォーアフター写真でもご確認いただけます。
| カテゴリー | 鼻筋のみを整えた場合 | 内部構造を補強した場合 |
|---|---|---|
| 術直後のライン | 段は整うものの、鼻先が下を向いたまま残る可能性がある | 鼻筋と新しく設定された鼻先が段差なく自然につながる |
| 時間の経過に伴う変化 | 支持力が弱い場合、鼻先が再び下がるリスクがある | ストラットが支えることで角度がキープされる |
03
無プロテーゼの手法が可能なケースとは?
この症例は基本的に鼻筋の高さが十分にあったため、人工プロテーゼを使用せず、ご自身の軟骨と組織のみを使用する自家組織(プロテーゼなし)で行われました。過度に高くしたり強調したりせず、元の土台と調和する範囲でラインを引き出す方向性です。自家組織鼻整形(プロテーゼなし)が可能な条件については、自家組織鼻整形(プロテーゼなし)ガイドで詳しくご覧いただけます。
デザイン面での補足として、女性の鼻をデザインする際は、完全に真っ直ぐ落とすよりも、鼻筋から鼻先へと続くラインに少し立体感を加えることがポイントです。過度に目立つことなく、自然な流れを作り出すアプローチです。
04
まとめ — 削るだけの手術ではなく、構造を矯正する手術
鷲鼻(ハンプ)矯正は、単に出っ張った骨を削るだけではなく、手術直後からラインが維持されるよう、鼻先の角度や内部構造も一緒に矯正しなければなりません。プロテーゼに頼るのではなく、本来の輪郭や軟骨構造を引き出し、それぞれのお顔に合った範囲で矯正するのが基本的なアプローチです。
鼻が長く見えて強い印象を与えてしまうお悩みがある場合は、1:1ビデオカウンセリングにて、ご自身の鼻の構造に合った矯正範囲をご確認いただけます。



医療法第56条第1項を遵守し、KOWON美容外科が作成しました。
手術後、炎症、出血、神経損傷などの副作用が生じる可能性がございますので、当院の医療チームにご相談ください。
よくあるご質問
カウンセリング前によくいただくご質問にお答えします。
ハンプ(鷲鼻)だけを削れば、鼻先も自然に整いますか?
プロテーゼなしのハンプ矯正は誰でも可能ですか?
手術直後に鼻先の角度を確認することはできますか?
施術への反応や回復の経過には個人差があります。効果や副作用は人によって異なります。出血、感染、腫れ、左右差などが生じる場合があります。ご決断の前に、当院の医療チームにご相談ください。