• 糸の除去

鼻の糸の除去 — 単に引っ張って抜いてはいけない理由:残る瘢痕組織と除去後の再建の判断

2025. 12. 14.

溶ける糸であっても線維化組織反応(瘢痕組織)が残ることがあり、トゲ(コグ)付きの糸を無理に引っ張ると組織を損傷したり、ちぎれた破片が残って炎症を引き起こしたりする恐れがあります。被膜ごと剥離して丸ごと除去する方法と、除去後に鼻筋が低く見える場合の再建の判断について解説します。

重要ポイント

  • 溶ける糸が分解された後でも、線維化組織反応が残って瘢痕組織を形成することがあり、皮膚が薄い場合は糸が透けて見えることもあります。
  • 鼻の糸にはトゲ(コグ)がついていることが多く、単に引っ張って抜くと内部組織を損傷したり、ちぎれた破片が残って炎症を引き起こしたりする恐れがあるため、周囲の炎症組織や被膜ごと剥離してアプローチします。
  • 瘢痕組織だけを除去すると、時間の経過とともに鼻筋や鼻先が低く広がって見えてしまうことがあるため、除去と再建を同時に判断することが重要です。

手軽に鼻先を高くできる糸リフトとしてプチ整形を受ける方が多くいらっしゃいます。しかし、腫れだと思っていた凹凸が時間が経ってもそのまま残っている場合は、糸の除去を検討すべき状態かもしれません。

実際の臨床症例に基づき、鼻の糸の除去前に確認すべき点と、なぜ除去と同時に再建を判断するのかについて整理してご説明します。

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溶ける糸と聞いていたのに、なぜ今でも触れるのでしょうか?

溶ける糸が分解された後でも、線維化組織反応が残って瘢痕組織を形成することがあるためです。また、皮膚が薄い場合は糸が透けて見えることもあります。

  • PDOなどの溶ける糸が分解された後でも、線維化組織反応が残ることがあります。この反応によって瘢痕組織と呼ばれる線維化した組織が形成され、鼻が硬くなることがあります。
  • 皮膚が薄い場合、糸が透けて見えることがあります。
  • 鼻先だけが引き上げられると、対比効果によって鼻筋がより平坦に見えてしまい、全体のバランスが崩れることがあります。

このような理由から、時間が経つにつれてミスコ・バビコ・ハイコ(糸リフト)の除去を検討される方が少なくありません。実際に、ある女性の患者様も悩まれた末に鼻の糸を除去し、自家肋軟骨を微細粒子に加工して鼻の構造に合わせた形状に作製するRIBFIT™で再建されました。

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糸の除去は、単に引っ張って抜くだけの簡単なものではないのですか?

無理に引っ張って抜いてはいけません。鼻の糸にはトゲ(コグ)がついていることが多く、力任せに引っ張ると内部の組織を傷つける可能性があり、途中でちぎれた破片が炎症の原因になることがあります。特に、一度炎症を起こした糸を放置すると、慢性的な炎症から拘縮につながるリスクがあります。

糸の形状があるため、除去の方法が重要になります。

誤解実際
普通の細い糸だから、引っ張れば抜けるトゲ(コグ)がついている形状が多く、単純に引っ張ると内部組織を傷つける可能性がある
強く引っ張れば一度に抜ける途中でちぎれると、残った破片がより大きな炎症の原因になる
糸を除去すればそれで終わり異物の周囲にできた炎症組織や被膜(カプセル)まで丸ごと剥離して除去する必要がある

他院で除去を試みたものの炎症が再発したケースを見ると、途中でちぎれた破片が残っていた事例があります。何度も鼻を切開することは身体の負担になるため、一度の手術で丁寧に進めることが重要です。除去の流れに関するご案内は、糸の除去の詳細でご確認いただけます。

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除去すると、鼻筋が低くなって見えませんか?

当面の痛みや違和感のために、まず瘢痕組織の除去を決断される方が多くいらっしゃいます。しかし、きれいに除去できても、時間が経つにつれて鼻筋や鼻先が以前より低く広がって見え、失望される方もいらっしゃいます。

そのため、除去と同時に新しいラインの再建を一緒に判断することが大切です。再建材料としては、さらなる炎症リスクを伴う人工インプラントよりも、自家組織をおすすめしています。

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除去後の再建はどのように進められますか?

失敗や不満足を経験された方は、除去後の再建に対してより大きな不安を抱かれます。再建術では術後の経過も見据え、3D CTを用いたオーダーメイドデザインを行い、鼻を中心とした顔の非対称を診断し、皮膚の弾力性などを考慮しながら進めていきます。

特にRIBFIT™は、肋軟骨を微細粒子に加工し、一人ひとりの鼻の構造に合わせた形状に作製して挿入するため、炎症の発生や吸収のリスクが低く、多くのお問い合わせをいただく方法です。ただし、どの方法であっても、まずは綿密なカウンセリングを通じてご自身に合ったラインをしっかり考えるプロセスが必要です。

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まとめ — 除去と再建を一度に判断すべき理由

鼻の糸の除去は、単に糸を引っ張って抜くことではありません。残された炎症組織や被膜をきれいに除去しつつ、仕上がりの鼻の形まで見据えて行うプロセスです。無理な除去は組織の損傷や炎症の再発を引き起こす可能性があり、除去だけで終わらせてしまうと、低くなったラインが新たな悩みになることもあります。だからこそ、除去を行う前に、再建が必要かどうかをあわせて判断することが大切なのです。

糸リフトやフィラー施術後の鼻の状態がご心配な場合は、1:1ビデオカウンセリングにて現在の状態をご確認いただけます。

よくあるご質問

カウンセリング前によくいただくご質問にお答えします。

溶ける糸なのに、待っていれば解決しませんか?
糸が分解された後でも、線維性組織反応が残って瘢痕組織(傷跡組織)が形成されることがあります。凹凸がそのまま残っていたり、時間が経って硬くなったりしている場合は、腫れではなく組織反応の可能性があるため、糸の除去を検討することをお勧めします。
除去するだけで鼻の形は元に戻りますか?
除去だけでは十分でない場合があります。瘢痕組織を除去した後でも、時間の経過とともに鼻筋・鼻先が低くなったり広がって見えたりすることがあるため、除去と同時に再建を検討することをお勧めします。
ハイコ(HiKo)除去後の再建にはどのような材料が使われますか?
追加の炎症リスクを考慮し、人工プロテーゼよりも自己組織をお勧めしています。自家肋軟骨を微細粒子に加工し、個々の鼻の構造に合わせて作製するRIBFIT™もその一つです。どの材料が適しているかは、鼻の状態や皮膚のコンディションを確認した上で決定します。

施術への反応や回復の経過には個人差があります。効果や副作用は人によって異なります。出血、感染、腫れ、左右差などが生じる場合があります。ご決断の前に、当院の医療チームにご相談ください。

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